うつくしいくに、じゃぽん
フランスに限らず、ヨーロッパの町並みを見ると、とっても『町』としての景観の統制が取れていて、『いいな』と思う。
前回の更新で写真の貼り方を覚えたので、調子に乗ってペタペタはろうと思う。
例えば、高級別荘地、サントロペ。
映画祭の町、カンヌ。
ミモザの町、ボーム。
気付きますかね? まぁ、背景の所為もあるとは思うけど、なんとなーく家々の色・形に統一感があるのです。
町並みが古いということもあるのですが、カンヌやサントロペなど、新しいアパルトマンなどもかなりあるのですよ。
で、日本を見ると、
まあ、こんな感じが多くて、これはこれで『みんな違って、みんな良い』というか、レトロだしちょっと良い感じなんですけれど、ただ、やっぱり統一感ってほしい。
なんていうか、フランスでも統一感があるのは町の中心部だけで、市街から離れると結構バラバラだったりするんですが、結構町の中心って大事な部分じゃないですか。だって、中心ですもの。
僕は『美しい町並み』にするために、地方はもうちょい積極的に頑張ってもいいんじゃないかな、と思うわけです。そして、市民の皆様も、『うちはピンクの壁がいいの!』とか、『あたしは赤い屋根のおうちがいいの!』とか、『我が家は壁全部ガラス張りがいいざます!』とか、そういうのやめて、『お隣と同系色に合わせる』『屋根の角度と、家の向きくらいはお隣と合わせる』なーんてしていくといいんじゃないかと思うんですよね。
これは、国よりかは地方が率先すべきですよ。地方色が出せれば観光にも生かせるじゃないですか。中途半端に古い町並みが残ってたりなんかした場合、いっそ新しい建物の方を壊して、木造家屋を建てて『〜〜の小京都』とかいったほうが観光客も集まると思うんですよね。
駅前だけじゃなくて、せめて『都市』『住宅街』と言うところにおいては、何かその町の空気みたいな、雰囲気みたいなものを作れると、素敵じゃないでしょうか。
猥雑とした感じがアジアらしいというのも、まあ、そうなんでしょうけども。
何でこうも日本の住宅には統一性がないのか。(ニュータウンも一歩その会社の分譲しているところをでたらまるで違う風景なので、これも統一性がないとみなします)。
たぶん、一つは、材質の問題。もともと日本家屋は木の家。長いこと持たないから、新しいものにせざるをえない。
二つ目に、新しいものにしたときの、個人的思考の問題。
つまり、日本は物を大切にしないとかじゃなくて、石造りに比べたらどうしても耐用年数というか、そういうのが短いんですよね。そしたら、直しながら使うよりも立て替えた方がいい場合が多くでてくるわけで、そのときに景観だなんだよりは、自分の意思を尊重するわけで、その結果まあ、統一性に書ける町並みが出来上がると。
日本でも京都とか、地方でも歴史地区、例えば埼玉だと川越なんか、かなり古い町並みが残っていて、そういうのをみると結構統一性もあり綺麗ですよね。
ある程度の豊かさがあるとみんな好き勝手しはじめてバラバラになる。文明・豊かさの負の一面ではないでせうか。
家なんてすぐに建て替えられるものじゃありませんし、もうバラバラな町並みになってしまっているわけですから、百年先を見据えて、例えば色とか、玄関の向きとか、ある程度指定された家を建てた世帯やマンションには数%の補助金を出すとか、そういうことしていかないと『美しい町並み、ニッポン』にはならないでしょうね。
美しくするとなにがいいって、……気持ちいいじゃないですか。
(おおた)