【衝動】

フランス、といって何が思い浮かぶだろうか。

フランス料理、パティシエ、ワイン、エッフェル塔凱旋門ルーブルにオルセー、パリの曇り空にコートダジュールの青い海……。

恐らく多くの人は【おフランス】【気取った国】という印象から抜け出せていないのではないか。

美術も素晴らしい。
料理やお菓子もおいしい。

しかし、それ以上に多面的な文化がフランスにはある。

アフリカや東欧、中東など世界中からの移民により人種のサラダボールと化している複雑な社会があり、そこには確かに気取った雰囲気もあろう。しかし、それ以上に悲喜交々の感情とエネルギーが溢れているように感じてならないのである。

日本には、【空気を読め】【欝だわ〜】【たるい】といったネガティブな言葉が溢れている。

自分は変わらずに他人を変えようという、いや、変えようとすらしない、変わればいいなという無責任な願望、もしくは他人に見て欲しい、心配して欲しいという甘えにも似た言葉や感情が溢れている。

僕らはフランスを知ることで、フランスの若者のある種エゴにも似た、【自分が変える・変わる】といった姿勢に多くを学べると思う。

そう、ちょうど150年前には日本を、世の中を変えようとした若者達が確かに存在したのだから。

主体性を失いかけ、どこかエネルギーにかける日本の若者に【衝動】を蘇らせるという意気込みの元に、僕らはこの企画を立ち上げた。

とまあ、そんな難しいことは考えずとも、素敵な記念式典が出来るように準備をしていきたいと思う。

【太田】